お役立ちコラム

アニメとマンガと一枚絵の描き分けについて

アニメとマンガと一枚絵の描き分けについて、それぞれどんな特徴があり何が違うのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
今回は、アニメとマンガと一枚絵の描き分けについて紹介します。

アニメの描き方・作り方とは

アニメは映像として流れがあるため、絵を動かしてシーンを繋いでいく必要があります。

原画と呼ばれるアニメーションの元となる絵を描き、そこから発展させていくイメージです。

原画と原画を繋ぎ合わせていきますが、その間には中割と呼ばれる絵を原画と原画との間に差し込んでいきます。

軸は原画ですが、動きがあるアニメーションの世界では中割も必要で、それらを繋ぎ合わせて動かす流れです。

まず、アニメを作り上げていくにはどのようなシナリオにするのか考えます。

ここの段階でどのような作品に仕上げていくか定まっていないとアニメを描く段階で戸惑うため、しっかりと構想を練り上げていきます。

ストーリー展開からボリューム感、キャラクターについてなど時間をかけて考えていく必要があります。

シナリオを考えたら絵コンテと呼ばれるものを作成していきます。

これは、本番のようにしっかりとした絵ではなくイメージがつきやすいように簡易的な絵を描くことで、アニメとして違和感がないかなどを確認していく工程です。

キャラクターのセリフやカットごとの時間などもしっかりと組み立てていきます。

全てを詰め込むのではなく、重要なポイントなどをわかりやすく記して考えていく段階です。

絵コンテを描き作り上げることができたら、先ほど紹介した原画の作成に移り動作などを考えていくのです。

この後の中割では動きを付けることができますが、動きを出すために必要な原画の枚数を考えながら作成します。

細かな表現にしたい場合は原画の枚数も増えていきます。

原画の作成は手書きに加えソフトを使って作り上げていくことも可能です。

絵を描くために必要なソフトを使うと手書きよりも時間をかけずに作成できるのでソフトの使用もアニメを作り上げていくために重宝する方法の1つです。

続いて中割で動きを付けるために絵を描いていきますが、原画と中割のバランスからアニメとして違和感がないか確認しながら作成していきます。

最後に作成した原画と中割を編集ソフトで編集して仕上げていきます。

アニメは動きがあるので、見ていて違和感がないように流れを意識した絵を描いていくことが求められると言っても過言ではありません。

実際に体の動きや顔の表情など、より現実的に表現できるように絵を描いていく力が求められます。

マンガの描き方・作り方とは

マンガを作るにはまず、プロットと呼ばれるマンガの全体像を作り上げます。

物語には起承転結があり、話の内容などを文章で作り上げていきます。

全体像が決まるとネームと呼ばれる段階に移り、簡単に流れを絵にしてイメージをより鮮明にさせていくのです。

簡単に仕上げることで修正時の無駄を軽減することが可能です。

順番通りに仕上げる必要はなく、すらすらと描くことができるシーンから描き前後のシーンを描くという順序でも問題ありません。

マンガを描く際は内枠や外線、仕上がり線などを意識して下絵を描いていきます。

下絵が終わるとペン入れへと進みます。

ペンの種類によっても表情などが大きく異なってくるため、場面に合ったペンを使用するなど考えながらの作成です。

続いてのマンガ作成工程のトーンと呼ばれるものが非常に重要な役割を果たします。

トーンの点や柄などが本来静止画のマンガに動きなどを持たせているように感じられます。

マンガは白黒で描かれるものと色がついているものがありますが、色を付ける場合にはカラーと呼ばれる工程が必要で、描いた絵に色を付けていくのです。

アニメは動きがあるのに対し、マンガは静止画で動きがあるように感じさせるようにシーンや工程が作りこまれています。

一枚絵の描き方・作り方とは

一枚絵は画面いっぱいに絵を描いていきます。

一枚の中でキャラクターなどを表現していくため、いかに表現したいことを描けるかが重要です。

一目見て情景がわかるように細部までしっかりと絵が描かれており、細かい作業が求められます。

一枚絵を描くにあたってもテーマなどをしっかりと決めておかなければ様々なものを詰め込みすぎて伝えたいことが伝わらない場合も。

テーマが決まったらどの位置に何を描くかなど構図作成をし、下書き、ペン入れへと進めていきます。

アニメ・マンガ・一枚絵の大きな違いとは

アニメは、画面で動きがあるため、動きに違和感がないようにいくつもの動きを描きつなげていきます。

マンガは、静止画ですが流れが掴めるようにトーンなどの技法を用い、話の展開が進むように絵を描いていきます。

一枚絵は一目見て何が表されているかわかるように伝えたことを明確にして表現することが必要です。

まとめ

ここまでアニメとマンガと一枚絵の描き分けについて紹介しました。

絵を描くという点では同じですが、それぞれ特徴が異なり描く絵の種類や技法も異なります。

受け取り手がわかりやすく理解できるように作品を仕上げていくという点では共通する3つですが、それぞれの特徴を把握して仕上げていく力が必要です。

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